A2.
深さによる井戸の区別として、深井戸と浅井戸があります。浅井戸、深井戸は明確な区別はない様です。国土交通省発行の深井戸台帳では、30m以上を深井戸としています。
井戸の取水深度(帯水層の深度)に関係なく、井戸の深さ(孔底深度)が浅い井戸を浅井戸と言い、孔底深度が深い井戸を深井戸と言う場合もあります。それぞれに深度や帯水層の定義はなく、いずれも一般的な通称のようです。地域に分布する帯水層の深度によって、また地域によっても、それらの深度が異なっています。その一方で、地下水が被圧されていない井戸を不圧地下水、被圧されている井戸えお被圧地下水といい、前者を浅井戸、後者を深井戸と区分する場合もあります。被圧とは、圧を被る(こうむる)ということで、大地の土圧や、山からの高低差で帯水層の地下水に圧力がかかていることです。そのため、そのような帯水層に達するまで井戸を掘ると、地下水位が海抜付近まで上がってくることになります。場合によっては自噴する場合もあります。
用途としての井戸の区別としては、水井戸、温泉井戸、地下水位を観測する観測井戸、地下水をもう一度地下に戻す地下還元井戸、地下工事等で障害になる地下水を排出するディープウェル等があります。